『2017WBC ビデオ判定に異議あり』
           ワールド・ベーシック・クラシック準決勝の日本対米国をテレビで見ていたら映像
          による判定の検証が5度もあった。その結果アウトからセーフ、セーフからアウトに
          判定が覆ったのが二度もあった。感じたのは、きわどいプレーが塁上で起こる野球
          と映像の相性の良さだ。もし今みたいなシステムが2006年第1回大会の米国戦での
          正当なタッチアッププレイが3塁走者の離塁が早かったと米国人の球審によって日本
          の追加点が取り消された誤審事故。幸い優勝出来た日本だがこの件で優勝を逃して
          いたらと思うと恐ろしくもなる。
          グラブやベースとスパイクに特殊なチップを埋め込めば、塁上の判定はいつの日か
          、自動化出来るような気さえした。でも野球とは判定を人間に委ねながら行うスポー
          ツ。ストライク・ボールの判定、ハーフスイングの判定が依然として人の目に委ねら
          れていることに注意したい、機械的な正確性を求めることにどれだけの意味があるか。
          ビデオ判定の要求が相次ぎ、プレーが寸断された試合、そんな疑問を抱かざるを得
          なかった。
          全てのプレーの始まりとなる部分が人の目に委ねられ、セーフ
          ・アウトの判定より大事な結果をもたらすこともあるのに、表
          だって文句を付ける人はいない。正確さを求めるあまり野球ス
          ポーツの本質を失いかねない恐れがあることを忘れてはいけ
          ない。